日々の出来事

母の呪いが一つ解けた日

先日、実家に帰省してきました。
私は毎月1回は実家に帰省し、両親と話したり遊んだりする時間を持つようにしています。
自分のために。
 
 
先日、母と二人で高原のパン屋さんに向かいながらちょっと長いドライブをしました。
 
母が「あなたは今、幸せなの?」と聞いてきます。
私は「幸せだよ。」と答えました。
 
嘘はありません。
 
私はいま、愛する人と生活を共にして
大切なライフワークも一緒にやっています。
 
子供がなかなか来なくて、不妊治療をしてはいますが
大好きな人と一緒に歩めている幸福感はとても強く持っています。
 
それと同時に、両親と穏やかな時間を持つことができるようになったことも、とても幸せに感じています。
 
 
母は「それならいいのよ。」と言います。
それももちろん本心なのは知っています。
 
ところがその次
「私は結婚して欲しくなかったから。」
と言い出します。
 
 
母のこういった発言の数々、たまにぽろっと出るのですが
それが呪いのように私の人生に影響したのは言うまでもありません。
 
この他にも
「子どもなんて持たないほうがいいわよ。」とか言われたこともある気がします。
 
 
そういうポロっと言われる一つ一つがなんとなく頭に刺さって
私が結婚するとか子供を持つ、となかなか思えなかった原因であることは間違いありません。
 
 
実際に言われた時、20代の頃は、そんなに感情が動かなかったけれど、30歳過ぎで自分が本当は温かい家庭を持ちたいのだと気付いた時には、なんという呪いをかけられたものだと怒りの感情がふつふつと湧いてきたものでした。
 
「娘の幸せを望んでないのか!」
「なんでそんな呪いをかけたのか!」
 
と怒りの渦で悶々としたものです。
 
 
 
その呪い発言がまたぽろっと出たのです。
 
一瞬「きた!」と思いました。
 
でも私は以前とは違っていました。
30過ぎに何度目かその言葉を言われた時には、怒りのあまり絶句して何も言えなくなっていましたが
 
でも今回は一瞬反応したのち、その発言を笑って受け止めている私がいたのです。
「あはは、なにそれ。」
そしてもう一つ。
「そういえば、昔もそんなこと言ってたけど、なんなのそれは?」
と軽い感じで聞くことができました。
 
そうしたら母が言ったのです。
「だって結婚したらわたしのものじゃなくなっちゃう。」
 
そういえばこれも何回も言われたな・・・。と思いながら黙ってその先を聞いていました。そうすると
「結婚したら自由に一緒に買い物に行ったり遊びに行ったりできないじゃないの。もう私のものじゃないから・・・今だって遠慮してるのよ。」
と言い出したのです。
 
そういえば、あまり誘われたことはない。
でも結婚してない頃だって誘われたことはないけど・・・。
そもそも、私はあなたのものではないし、自分の人生を歩みたい。
 
と、いろいろな考えが頭をよぎったものの、まあそういう細かいことはさておいて、母が寂しいのだということと、一緒に遊びたいということらしい、ということがようやくわかりました。
 
実際に子供の頃、母と二人で遊びに行った記憶はありません。
いつも家にいる他の子供のことを気にして、父のことを気にして、そしてお金のことを気にして、二人きりでご飯をしたりお茶をすることなんてありませんでした。
 
子供の頃は、たまにはお母さんを独占したいとか、二人で楽しい時間を過ごしてみたいと思っていたけど、いつしか私の中であきらめの気持ちが支配して、そういう時間を持とう、という意識すらなくなっていたのです。
 
だから大人になって私から誘ったことは1度もありません。
 
母がそんなことを望んでいるなんて思ってもみなかったけど、それは過去の母には余裕がなかっただけなんだ〜、本当はそういう人なのだ、と改めて理解しました。
 
 
そして、時々母の若干身勝手な発言がありつつも、本当のところでは私の幸せを望んでくれていることも今ではよくわかります。
だから今回は笑って聞くことができました。
 
 
 
親子の間にはいろいろな感情が渦巻きます。
でもその感情の混乱の中で、本当の愛情が見えなくなっているとしたらそれはとても勿体無いと思います。
 
人間だから、感情が全くクリアになって愛だけで生きるなんて無理。
でもいろいろな感情のウンチを投げあいつつも、その下にある本当の愛情を見失わないようにしたいと改めて感じた日でした。
 
 
この話には続きがあって
「それなら一緒に遊びに行こうよ!」
と誘ってみたところ、
母は遊びに行くより寿司を食べたいと言い出し、
じゃあ寿司に行こうといえば、お金がもったいなくて食べるのを制限しちゃって、食べた気にならないからいいという。
 
まあ、なんにしても面倒臭い人です(笑)
今度また誘ってみようと思います。きっと私にとっても素敵な時間になると思うから。
 
 

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