夫にイラっとした時, 夫婦の対話

【夫にイラっと12】コミュニケーションのポイント 11か条 ⑤自分の気持ちを伝えた後、必ず相手の気持ちを聞く

自分の気持ちを伝えた後、必ず相手の気持ちを聞く

 

「イラッと」したとき、そのことを隠さずに相手に伝えることは大切です。近しい関係でなければ、いちいち伝えない方がいいこともあるかもしれません。でもこと夫婦においては、隠しておいたらいずれ爆発するだけです。爆発しなくても、犠牲感が募って鬱々とした毎日になっていきます。長い年月一緒に過ごす相手なのですから、自分がどういう時に「イラッと」するのかは知っておいてもらう必要があるのです。

 

「イラッと」した気持ちを伝える一番の目的は、自分のことを理解してもらうためです。そして2番目の目的が、相手に変わってもらうことです。ここで忘れてはならない大切なことは、理解してもらうことであって、変わってもらうことはおまけのようなものということです。ところが私たちは、変わってもらうことが第一目的のように考えがちです。変わらないなら愛がない、とさえ思ってしまうこともあります。それがまたコミュニケーションがすれ違う大きな理由です。

 

変わってもらえなかったら「イラっと」したことを伝える意味がない、そんなふうに思う人もいるかもしれません。実際に私はそう思っていました。そして自分が言った通りにしてくれないと、愛されてないと悲嘆にくれたものです。

 

今考えると、随分勝手だったなぁと思います。結婚という制約のもとでは、「愛すべき。」と思っていたし、「相手を傷つけてはならない。」「相手の望みを叶えてあげなければならない。」「自分を犠牲に尽くすべき。」など勝手な幻想をたくさん持っていました。

 

でも今だから思うのは、結婚は二人が幸せになるためにするものだという事です。そしてその幸せは、二人で作り上げていく必要があり、相手が幸せにしてくれるわけではないのです。そして実は二人で作っていくからこそ面白いのです。

 

自分が「イラッと」したことを伝え、どうして欲しいかを伝えたとしましょう。相手が自分を幸せにしてくれる、そういう風に思っていると、どうしてほしいか伝えたのだから相手は要望に応えるべき、と思ってしまいます。逆に言えば、相手がどうして欲しいかを言ってきた時には、その要望には答えなくてはいけない、と思っているということです。

 

でも自分が嫌だったら要望を聞く必要はありません。相手もそれは同じです。その要望を聞いてどう感じたのか、率直に伝える権利があるのです。それが本音のコミュニケーションなのです。

 

だからあなたが「イラッと」したことを夫に伝えた時、例えば「服を散らかされるとイラッとする。服を散らかさないでほしい。」と伝えた時、「そう言われてあなたはどう思う?」と相手の気持ちを聞く必要があるのです。私が「イラッと」するから服を散らかさないようにすべき、ではないのです。このような私の状態を聞いてどう思うか、相手の率直な意見を聞いてください。

 

かつて私が夫に「イラっと」したポイントで、ご飯を作って用意したのになかなか食卓につかない、というのがありました。最初の頃私は、「 ご飯ができたのにどうしてさっさと席についてくれないの?」と夫を責めていました。ある時、この責めている言い方に気づいた私は、言い方を変えてみました。「私はご飯を作ったらすぐに席についてほしい。すぐに席についてもらえないとイライラする。」そして更に聞いてみたのです。「あなたはこれを聞いてどう思う?」と。

 

すると夫が答えました。「先に食べてていいのに。待ってなくていいよ。急かされるのは嫌だ。」と。なるほどそうかもしれません。でも私は納得できませんでした。そしてまた言いました 。「せっかく作ったのに冷めちゃうでしょ、それは悲しいんだけど。」すると夫は言いました、「レンジで温めれば済むでしょ。」・・・確かにそうです。でもやっぱり私は納得できませんでした。そして私の口から出た言葉が「食事って家族団らんの大事な時間でしょ?」だったのです。それを聞いた夫の口から意外な言葉が返ってきました。「僕の家では食事の時間は拷問のようなものだった。どうやって早くその場から去るか、それを考えるのが日常だった。」そう言ったのです。

 

私の家では食事の時間は、母の愛情を受け取る楽しい時間でした。母の美味しいご飯=母の愛情、と思っていたのです。それと同時に食事を準備した母の機嫌を損ねないように母に従う時間でもありました。だから私の中に、食事ができたらすぐに食卓に着くべき、それが正しいことだ。という思い込みがあったのです。

 

ところが夫の家では、食事の時間は支配的なお父さんに怯えて過ごす時間でした。どんなにごちそうが並んでも、とにかく早く食べてその場を立ち去ることが命題だったと言います。それを聞けば、食卓に着く 、ということひとつとっても、感じ方が全く異なることを理解できました。

 

こういった対話を通して、私たちはお互いを理解し合いました。そしてお互いの中にある色々な思いを話し合った上で、二人にとってどうしていきたいのか話すことができるようになりました。食卓に着く、ということにおいては結果的にどうしようと決めたわけではありません。こういった話し合いを通して、私の中にあった食卓につくことについての執着が減ったのだと思います。

 

もちろん、「早く席について」と思うことはあります。そういう時はそのまま伝えています。でもかつてのように、席に着かないあなたが悪い、というニュアンスで伝えることはなくなりました。

 

「イラッと」したことをきっかけに、お互いを深く知るコミュニケーションをスタートする。これができるようになると、「イラッと」すること自体に対するストレスが減っていきます。

 

気持ちが揺れ動く時は、その裏に必ず大切な想いがあるのです。 家族に対する思いだったり、傷ついた自分に対する思いだったり。それを一概にこうすべき、とするよりも、どんなことを感じているのか、その裏に何があるのかを語り合い、理解し合えると、世界で誰よりもお互いを理解し合える存在になっていけるのです。

つづく

★このシリーズは、イラっとして夫との距離が離れてしまっても、それをきっかけにもっと深く理解し合うコミュニケーションもできる!ということをお伝えしています。

 

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