インナーチャイルドは心理学用語のひとつで、「内なる子供」と訳されます。
解説によっては「傷ついた子供」と説明している場合もあります。
人間関係がうまくいかなかったり
社会に順応できずに鬱になった人などのセラピーにおいて
その原因をたどっていくと
子供の頃に傷ついた思い出が出てくることが多いため
そのように言われているのだと思います。
でもインナーチャイルドは
精神疾患を抱えている人だけのものではありません。
すべての人の中にいます。
私の感覚でいうと
インナーチャイルドは
「受け止めてもらえずに置き去りにされた感情」
のことです。
だれだって過去に受け止めてもらえなかったことありますよね?
だからインナーチャイルドは全ての人の心の中にいるのです。
三つ子の魂100まで、という諺がありますが
大体の場合、幼少期の感情がそのまま人生を作っていきます。
だからうまくいかない原因をたどっていくと
小さな子供の時の傷が出てきます。
逆に傷ついていない子供も心の中にはいます。
子供の頃、自由に表現できた子供です。
そういった子供のことはインナーチャイルドとは分けて
ワンダーチャイルドと言うようです。
さて、さきほどから心の中にいる子供といっていますが
心の中、とはどこのことだと思いますか?
それは潜在意識の中のことです。
潜在意識は普段意識していないのに
意識の中の97%くらいを占めているといわれています。
その中にはたくさんのチャイルドがいるのです。
体験・経験の分だけいると思ってもらっていいと思います。
そのチャイルドのなかに
受け止めてもらえずまだ傷ついている子供=インナーチャイルドと
自由で才能に溢れ無邪気で純粋な子供=ワンダーチャイルドが
います。
本来は全てワンダーチャイルドだったのですが
過去に感情を受け止めてもらえなかったことで
インナーチャイルドになっているのです。
そして私たちは
非常に繊細で感受性が豊かだったので
本当にちょっとしたことで傷ついていったのです。
たとえば
「青い服が着たかったのに、赤い服を着せられた・・・」
みたいな、大人からしたら些細に見えるようなことも
純粋な子供にとっては重大なことだったのですね。
大事なことは
子供を傷つけないように気をつけるべき
ということではなく
傷ついて、そのままになっている自分に寄り添う
ということです。
インナーチャイルドをワンダーチャイルドに戻してあげるには
受け止めてもらえず置き去りにされた感情に
十分ないたわりと共感をあげることです。
赤い服がどんなに嫌だったのか
青い服がどれほど着たかったのか
その感情に寄り添ってあげるのです。
何がどう辛かったのか、悲しかったのか
大人の自分が過去に遡って聴いてあげることで
インナーチャイルドは癒されてワンダーチャイルドになっていきます。
それがインナーチャイルドセラピーです。
そうやってインナーチャイルドを癒してワンダーチャイルドが増えてくると
人生は愛と好奇心に満ちていきます。
ワンダーチャイルドは才能に溢れた愛そのものの存在で
楽しむことと与えることをよく知っているからです。
パートナーシップがうまくいかない理由は
このインナーチャイルドの傷を癒すことをパートナーに求めてしまうからです。
でもとても面白いことに
たいていの夫婦は同じ傷をかかえている人同士が一緒になっています。
不思議ですが本当にそうなのです。
そして同じ傷をかかているが故に相手の傷は癒せません。
自分の傷を癒せていない人が相手の癒し方がわかるわけがないからです。
そういう意味で、私のパーソナルヒーリングでは
インナーチャイルドセラピーをすることが多いです。
自分で自分を癒すことが
二人のパートナーシップをよくすることにつながるからです。