プチ心理学講座, 夫婦の対話

「相手が聞いてくれないとどうしようもない気持ち」をどうするか

先日は 「旦那さんが話を聞いてくれない時にどうしたらいいですか?」という 質問にお答えしました。
 
話を聞いてくれないように感じている時、実は違う言語を話しているんです・・・。とお伝えしましたが覚えていますか?
 
違う言語とは理論派言語と感覚派言語の違いのことです。
 
ちょっと復習。
 
理論派の人は起承転結があって結論のある話を好む。
感覚派の人は話の内容よりも感じている事を共有するのを好む。
 
 とお伝えしました。
 
 
そして感覚派の人は、「悩みがあるの」とは打ち明けずに、「一緒に感じてほしい」と打ち明けましょう。
 
 理論派の人は感覚派の人の話を聞く時、アドバイスや結論を挟まずに黙って話を聞きましょう。とアドバイスしましたね。やってみましたか?
 
 実はこれ、両方私も通った道です。前回は私は理論派だった、と言いましたが主にどっちになりやすい
 というのはあったとしても、本当はどちらにもなるのが人間です。
 
 そして不思議な事に自分が理論派になった時、相手は感覚派になり、自分が感覚派になった時、相手は理論派になるという、なんと二人が逆の方へ行くように力が働くのです。
 
 なんの力かって?それはわかりません。でも地球に重力があって誰もがその影響下にあるように、この人間関係の力学も全ての人に作用しています。
 
 相手とは反対側に行く
 
 そのことをよく覚えていてください。これを知らないと相手と反対側にいることで「相手が受け入れてくれない!」とか、「自分が相手を受け入れることができない」などと勘違いするようになります。
 
 
相手とは反対側に行くそういう不思議な力学が人間関係の間にはあるのです。
 
 
 
 
とはいえそういった力学を理解して「相手とは反対側に行くものなんだ〜」、つまり「違う言語になってしまうものなんだ〜」と頭で理解したとしてもやっぱり話を聞いてもらえないのはつらいものです。
 
 自分の話は聞いてほしいし受け止めてほしいものです。
 
 ではどうして自分の話を聞いてほしいのでしょうか。話を聞いてもらうとは一体どういう事なのでしょうか。
 
 
 
 
 
「話す」とは自分を表現する手段です。つまり話した事を聞いてもらう、受け止めてもらうとは「自分自身を受け止めてもらう」「受容してもらう」というところにつながっています。
 
 話を聞いてもらえると自分を受け止めてもらえた、受容してもらえた、と感じ、安心できるのです。
 
 
結婚する時、多くの人が「結婚したんだから愛してくれるはず」と思います。そして「愛してくれているなら受け入れてくれるはず」と思っています。
 
 でも逆の立場になって考えてみてください。いくら愛していたって、いつどんな時も相手を受け止められるというわけではありませんよね。自分に心の余裕がなかったり単に時間がなかったりすれば、十分に受け止める事ができない事もあります。
 
 残念な事かもしれませんがそれが現実です。
 
だから相手が聞いてくれない事も実はある程度受け入れていく必要があります。
 
 もちろん、「聞いてほしい」「受け止めてほしい」「愛してほしい」という欲求は人間の根本的なものです。その気持ちをなくす必要はありません。
 
というよりなくそうとすると、逆にどんどん辛くなるのでなくそうとはしないでください。
 
 ただ、話を聞いてもらえなかった時、受け入れられなかった時、愛がほしい時に来なかった時に、どうしようもないやるせない気持ちになってしまうこと、その気持ちをなんとかすることは心のトレーニングでできるようになります。
 
 
 
 
相手が話を聞いてくれないとどうしようもない気持ちになったことはありませんか?きっとありますよね。だれにもあることだと思います。
 
それは何故だと思いますか。
 
 自分が聞いてほしい時、相手が思うように聞いてくれなくても「あ、今は相手が聞けるタイミングじゃないんだな。」と、気持ちを流すこともでるはずです。
 
 「でもどうしても聞いてほしい」「受け止めてほしい」それがないとどうしようもなく切なくなったり寂しくなったり・・・、それは何故なのでしょうか。
  
それは過去にあなたが受けた心の傷が癒えていないからです。
 
 自分がどうしても相手から愛情をもらいたいという渇望は、心の傷が癒えていないサインなのです。
 
 逆に言えば、その傷を癒すことができればどうしようもない渇望はなくなります。
 
相手が耳を傾けてくれなくても「今はタイミングがわるかったんだ。」と流せるようになります。
 本当ですよ!
 
 
では、どんな心の傷なのでしょうか。
 
それは、自分が見てほしかった時、受け止めてもらえなかった時にそうしてもらえずにできた心の傷です。
 
 小さな子供の時、本当は「もっと私を見て!」「もっと私を愛して!」と言いたくても言えないまま傷ついた自分がいます。
 
 心はとても繊細です。ふとしたことで「自分を見てもらえなかった」「愛してもらえなかった」と傷つきます。
 
 その傷がまだ心に残っていると、同じようなシチュエーションの時に痛みが吹き出てどうしようもなくなってしまうのです。
 
 つまりそのどうしようもなくなってしまう気持ちは、目の前の人とは関係がないのですね。過去の傷の痛みです。
 
 何となくわかりますか?
 
  
過去の傷の痛みを癒せるのは自分自身だけです。その過去の傷の痛みまで目の前のパートナーに背負ってもらおうとすると、相手はその重みに耐えかねて逃げたくなります。なぜなら自分とは関係のないことなのですから。なので過去の傷は自分で癒す必要があります。
 
未だに心の中で「私は愛されていない」と泣いている自分を探し出し、自分で抱きしめてあげることが大切なのです。
 
癒しに必要なのは、深い理解と充分ないたわりです。
 
過去に傷ついた自分に対して、 なぜ傷ついたのか、どうしてほしかったのか自分自身が深く理解すること。そしてそんな自分に対して、充分ないたわりを与えること・・・それが癒しのステップです。
 
 
あなたが傷ついたのは何も悪いことではありません。
 
 ただ大切な人、大好きな人に純粋に愛を求め、そして繊細な心が壊れたのです。人間なら誰の心にも起こることです。
 
 もしかすると、子どもの頃そんな風に傷ついたなんて今は全然わからないかもしれません。 でも小さな子供を想像してみてください。
 
子供は完全に依存の状態で愛がないと生きていけません。
 
その必要不可欠な愛が来なかった時、どれほどのハートブレイクを感じるでしょう。否定されたり、笑われたり、叱咤されたりコントロールされたり・・・あるいは何もエネルギーが来なかったり。
 
 そういう一つ一つが積み重なって心にたくさんの傷を抱えています。
 
親や社会に問題がある、と言いたいわけではありません。
 
大切なことは誰がわるいか、ということではなくて、「自分がいかに傷ついて飢えているか」ということです。
 
そして過去に戻ってその傷をつけないようにすることはできないのです。過ぎたことは過ぎたこと。
 親や社会にはその当時そうなった理由があるのです。それを変えることはできません。
 
 
今できることは、未だに傷ついている自分自身に対して、あなた自身が充分に理解をしめし、いたわってあげることです。
 
「そうか〜、私、とても傷ついていたんだ。ずっと辛かったんだ。ずっと誰かに受け止めてもらいたかったんだ・・・。」
 
と気づいてあげることです。
 
 自分自身のために気づいてあげてください。そして一緒に泣いてあげてください。泣くことを許してあげてください。
 
 
それから「愛がほしかったね。」・・・と自分を抱きしめてあげてください。あたたかさを与えてあげましょう。自分で自分に愛を与えてください。
 
 そうしない限り心の飢えが癒されることはありません。
 
 
自分で自分を深く理解すること、充分にいたわること、忘れないでくださいね。
 
 
それができると、パートナーに対して過剰に受容を求めることが減ってきますよ。
 
 
過去の自分の傷がよくわからない方や、なんとなく見当はつくけど自分ではどうにも癒せないかたには、パーソナルヒーリングセッションをお勧めします。
 
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