良好なコミュニケーションに向けて
今までコミュニケーションのルールをお伝えしてきましたが、ここで良好なコミュニケーションにおけて知っておくと良いことをお伝えしましょう。
①自分の心の動きに敏感になる
コミュニケーションの第一歩は自分の正直な気持ちを伝えるということです。つまりまず何をおいても、自分の心の動きに敏感になる必要があります。私は何をどんな風に思っているのか、それを自分自身が気づくことで初めて、相手に伝えられるようになります。
私たちはつい自分の本当の気持ちを後回しにしたり、ないがしろにしてしまいがちです。それはその場に合わせるためだったり、目の前のことをこなすことで頭がいっぱいだったり、嫌われないようにするためだったりします。そんな風に日常的に自分の気持ちを後回しにする癖がついていると、どんどん自分の本当の気持ちがわからなくなっていきます。そしてなんだかわからないフラストレーションのみがたまっていくことになります。そうすると、自分でもわからない意味不明のイライラやウツウツになってしまうのです。
自分の気持ちというのは、大切な自分の一部です。私は自分の気持ちを自分の分身のようなものだと考えています。自分の分身を大切にできなくて自分自身を大事に扱えるはずがありません。自分を大事に扱えない人は他の人のことも大切にできません。 結果的に対人関係でいいことがあるはずがないのです。
自分に鞭を打って仕事を頑張る人が、相手にも同じ厳しさで仕事をするのを要求するようなものです。「しのごの言わずに、とにかく仕事しろ。」みたいな感じです。自分の気持ちを大切にできないと、相手の気持ちも大切にできないのです。
自分の気持ちに蓋をすると、その場をやり過ごせたり、穏便に済ますことができます。でも深い信頼に基づいた人間関係が欲しいと思うなら、感じていることを伝える必要があります。そのためにまずは自分の心の動きに敏感になって、感じていることを大切に大切に、丁寧に扱いましょう。私たちの心は、本来とても繊細で感じやすく、尊いものです。その尊さが失われないように細心の注意を払っていく必要があるのです。
②心の動きを人に話せると理解してもらいやすい
私たちには相手のことを知りたいという欲求があります。自分にとって大切な人ならなおのことです。相手が何を考え何を感じているのか、知ることができないと、心に触れられず、仮面をつけた人と一緒にいるような感覚になるのです。それでは心を許したリラックスした関係は築けません。そしてそれはお互い様です。相手もあなたのことを知りたいと思っています。
そういう意味で自分の心の動きや感じていることについて言葉で伝えることができると、理解してもらいやすくなります。あなたのことを理解できた相手の人の心は安心し、あなた自身も周りに理解してくれる人が増えれば増えるほど、世界は安全に感じられるようになり、自分の居場所があるようにも感じられでしょう。
③完璧にできない自分を許すと相手も許せるようになる
コミュニケーションのすれ違いは、自分の気持ちを素直に伝えられなかったり、自分の問題を棚上げにして相手を責めてしまうなど、 半分は自分に原因があります。でも私たちは完璧ではありません。心の整理ができないまま怒りをぶつけてしまうこともあれば、自分の問題を直視できないこともあります。そういった不完全な自分を責めることはやめましょう。
自分が完璧にできないことを許せるようになると、相手が完璧でないことを許せるようになります。それは相手が完全に理解できなかったとしても、納得のいく謝罪をしてくれなかったとしても、「そういう時もあるよね、私だってあるし。」と許せるようになっていくということです。自分のことも相手のことも許せるようになると、心がとても楽になってくるはずです。イライラの連鎖で爆発することも減っていくでしょう。イライラしないように爆発しないようにと気を付けるよりも、そういった自分を許すことの方が結果的にイライラが減っていくことになるのです。
④トラウマにとらわれている自分に気づく
私たちが同じ失敗パターンを繰り返す時は、トラウマが原因のことがあります。トラウマとは心の傷。過去の体験によってできた心の傷が癒されないままだと、現在にも影響するのです。学校でいじめを受けた時の傷が癒えていないと、大人になっても社会が怖くて自分らしく振る舞えなかったりします。 親から十分な愛情が来なかった傷が癒えていないと、どんな人間関係でも自分は愛されないという世界を作ってしまいます。でも逆に言えばそのトラウマを癒すことで繰り返していた失敗パターンがなくなるということです。トラウマに気づいて癒せば、もうこれ以上同じ失敗を繰り返さなくて済むようになります。
なので自分が同じパターンで失敗を繰り返す時は、どんなトラウマがあるのか心の内を探ってみましょう。トラウマの癒す方法は次の賞でお伝えしますが、まずは自分のトラウマに気づくことが大切です。
つづく
★このシリーズは、イラっとして夫との距離が離れてしまっても、それをきっかけにもっと深く理解し合うコミュニケーションもできる!ということをお伝えしています。
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