私は前職が医療系の検査技師でした。
その時のことを少し書いてみようと思います。
当時私は超音波を使って心臓の動きを見ていました。
10年間で様々な患者さんと出会いました。
年齢は20代から90代までと幅広いです。
超音波検査ではリアルタイムで心臓の動きを見ます。
患者さんの胸にプローブを当てると、どっくん、どっくんと拍動する心臓を見ることができるのです。
心臓は一生の間ずっと拍動を続けています。
平均で毎分60回、欠かすことなく動いているのです。
それは目で見ると、筋肉の塊がギュッと縮み、フワーッと広がる、の繰り返しです。
ギュッと縮んだ時に血液を全身に送り出し、フワーッと広がった時に肺から新しい血液をとり込みます。
多くの心臓と向き合う中で気づいたことがありました。
それは90歳を超えた方の心臓についてです。
元気で受け答えもはっきり、おしゃれで物腰も柔らかい90歳を超えた方の心臓は、動きがとてもしなやかに感じるのです。
若くても表情が固く、意思疎通のとりにくい方は心臓の動きがカクカクとぎこちない印象でした。
90歳のしなやかな心臓を見るにつけ、心と体が繋がっていると感じます。
私には心が柔らかいから心臓も柔らかい、だからこそ長生きと思えるのです。
90年も生きていれば辛いことも体験されているはずです。
それでも心柔らかく生きてこられた方は、その生き様が心臓の動きに現れているように思えてならないのです。
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実はこの文章を書いたあと、面白い記事を偶然見つけました。
心臓は感情ととても関わりが深い、というものです。
直接私の感じたことを裏付けるというわけではありませんが、心臓と感情の関わりや
他にも心臓の状態が周りの人に影響するなど面白いことが書いてあります。
数々の論文を紹介していてちょっと難しいですが、興味のある方は見てみてください。
私の備忘録としてここにアップしておきます。