夫にイラっとした時, 夫婦の対話

【夫にイラっと26】悪い人がいるわけではない

さて、前回はイラっとに繋がりそうな心の傷についてみてきました。その中のいくつかは、自分にもありそうかな、と思っていただけたかと思います。

これらの傷は、ごく当たり前にどんな人でも抱えているものです。最初にも言いましたが、人の心は繊細で、対人関係で傷ついたことのない人などいないのです。

 

それは言い換えると、誰か特に悪い人がいるわけでなくても、みんな傷つく、ということです。どうしてこんなことをわざわざ書くのかというと、多くの人が、心の傷がある、と認めるということは自分を傷つけた人、「悪い人」がいる、と言わなくてはいけないと思っているからです。

 

私たちは育ちの環境で傷ついてくるわけですから、ほとんどが親とか育ててくれた人の関係で傷つきます。心に傷を抱えている、と認めることは、親や育ててくれた人を非難するような気持ちになり、それが良いことには思えないのでしょう。

でもここまでで、「イラッと」する時に悪い人がいるわけではない、ということをお伝えしてきました。それは自分が傷ついた時に悪い人がいるわけではない、というのも同じことです。相手にしてみれば悪意がないとき、愛情表現や好意であったとしても、自分が傷つくことはあるのです。

 

クライアントさんでこんな方がいました。

その方は小さい頃から、本を見るのが大好き。様々な幾何学模様をみていると幸せだったと言います。彼女は話の通じないお友達と遊ぶよりも、一人で家にこもって本を眺めているのが幸せだったそうです。

でも彼女の母親は、お友達と遊ばない娘を心配しました。そこで近所の同じ年ごろの子を数名呼んで、うちの子と遊んで欲しいといったそうです。結果は悲劇でした。彼女は同じ年ごろの子の中に入って全然打ち解けられず、そして楽しくもない時間を我慢しなければなりませんでした。その時、「どうしてお母さんはわかってくれないんだろう?」と傷つき、同時に怒りと悲しみを感じたと言います。

ではお母さんは意地悪だったのでしょうか?多少娘への理解や尊重が足りなかったかもしれないけれど、心配や愛情からやったことでしょう。お母さんが悪い、と言い切ることはできないわけです。

親子とはいえ、結局は他人。好きなことも違えば、脳の回路も違います。自分の感覚で物事を測ったり、教えようとした時、相手にとっては無理解という暴力になってしまうことがあるのです。

 

他にも、一生懸命お遊戯をやった時に大人たちが「かわいい!」といったことで傷つくケースもあります。それはその子が、子供扱いをされたくなかった時とか、上手にできたかどうかをみて欲しかった時などです。そういう時、単に大人が可愛い!と褒めても本人にとっては、全く嬉しくないだけでなく「理解してもらえてない。」という傷になったりするのです。

 

逆に、他のうちの子供を見て、「あの子可愛いわね〜。」と言ったきり自分には言ってもらえないと、自分が可愛くないんだと傷ついたりもします。つまり子供は、いいえ、子供だけでなく人の心というものは、とても繊細でちょっとした周りの言動で傷つくものなのです。

 

こういう体験は誰でもしていますが、このハートブレイクを体験した時に、理解しない相手が悪い、と思うケースと、こんな些細なことで傷つく自分が悪い、と思うケースがあります。あるいはその両方の葛藤で苦しむ場合もあるでしょう。癒しのステップに進むためには、誰が悪いかではなく、自分がどのような時にいかに傷ついたのか、そこに注目することが大事です。誰が悪いかを探していると、自分の傷を見つけることが難しくなってしまうのです。

 

 

つづく

 

 

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★このシリーズは、イラっとして夫との距離が離れてしまっても、それをきっかけにもっと深く理解し合うコミュニケーションもできる!ということをお伝えしています。

 

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