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パートナーシップに親との関係が現われる?誰もがはまる、犠牲の罠とは

先日のブログで、私たちは子供の頃親を助けたいけれど助けられなかった、とハートブレイクする、とお伝えしました。そして成長の過程でふたつの事を学ぶ必要があるともお伝えしましたね。
 
その二つとは
 
1、どんな自分でも愛されていた
2、生まれ持った才能は自分を幸せにするために使う
 
でした。覚えていますか?
詳しくは前回のブログをご覧くださいね。
 
ーーー
 
実はこの学びが得られていないと、パートナーシップに影響します。なぜなら、多くの人が親から得られなかったものをパートナーから得ようとするからです。自分の存在によって親を幸せにする、という事が出来なかったハートブレイクを抱えている人は、今度はそれをパートナーでやろうとします。そうして、ああでもない、こうでもないと親を笑顔にするために試みた事と同じような事を、今度こそ!と試み始めるのです。
 
一見すると、別に悪い事ではないようにも思えます。でもそのやり方は、愛されるために相手に合わせて形を変えているということになります。つまりそれは、自分自身を置き去りにする事に他なりません。
 
最初のうちがはそれが機能するでしょう。でも形を変え続けるのはだんだん苦しくなってくるばかりか、犠牲感が募ってきます。さらにエスカレートするとその自分の犠牲感を相手が理解してくれないと、逆上して怒りに発火してしまうのです。「こんなに努力しているのに!あなたはわかってない!」という具合にです。
・・・自分が勝手にやっているのに、ですよ!まさにこれが犠牲なのです。
 
 
でもどうですか。反対の立場に立って考えてみてください。
自分が愛した人が、自分に気に入られようとせっせと世話を焼いてくれる。はじめのうちは嬉しいかもしれないけれど、だんだんイライラしてくると思いませんか?どうして顔色ばかりうかがってくるのかなと。
「自分の事を犠牲にされても何も嬉しくない。」「私の事を気にしないであなたも自分の幸せを考えてください。」と言いたくなってくるはずです。
 
 
最大の間違いは、そうやって「相手を幸せにしようと形を変え続けなければ、自分は愛されない。」という思い込みです。さらには「どんなに頑張っても相手は幸せにならない。」もしくは「どんなに頑張っても愛されない。」という思い込みも持っているのです。それは、形を変え続けたにもかかわらず親を笑顔にできなかったハートブレイクを抱えているためです。
 
人生はこの思い込みが作ります。
「どんなに頑張っても愛されない。」という思い込みがあると、自分がやったことがちょっとでも相手の気に入らなかったら、「ああ、やっぱりダメなんだ・・・。」という見方しかできなくなります。
 
でも客観的に考えれば、自分が良かれと思ってやった事が相手にとってはそうでなかったからといって、なんら不思議はありません。別の人間なのですからそんな事は沢山あります。それをいちいち、「ああやっぱり愛されない・・。」というふうに捉える人がパートナーだったら、一緒にいても面倒臭くなっていくだけです。
 
 
私がまだこの二つの学びを得ていなかった頃、母親に対してどんなだったかといえば、常にちょっと小言のように「こうしたほうがいいよ、ああしたほうがいいよ。」と口うるさく言っていました。今思えば、少し見下していたのかもしれません。いろいろ口を出すのも母を思っての事ですが、母からしたら今の自分を否定されているように感じたはずです。
だからこそ、私が母の事に口を挟むのをやめ、・・・つまり母を変えようとするのをやめ、自分の幸せに集中してからのほうが、母は笑顔で楽しそうになっていったのだと思います。
 
パートナーも同じでした。全く同じ事が起きました。
夫は、自分に対して過干渉したり小言ばかりを言って犠牲感にまみれている私よりも、私が自分自身の楽しみを追いかけてニコニコ笑ったりご機嫌でいるほうが、一緒にいてよほど気持ちがいいのです。
そして私が幸せなほうが、やっぱり嬉しいのです。
 
大切な人に笑顔になってもらいたい・・・その思いはどんな人でも同じです。
そして自分がその人を笑顔にしたい・・・もちろんそう思って当然です。
 
 
でも絶対に自分が笑顔になる事を置き去りにしないでください。
それはあなたの事を愛している人たちが望む事ではないからです。
 
 
そしてもう一つ大事な事は、相手を幸せにするのは自分が形を変えるのではなくて、自分が持ってきたギフトを見返りなく差し出すことです。実はその才能にこそあなたの輝きを見ているのが、他でもないパートナーだからです。

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