こんにちは、対話トレーナーのアマノテルヒです。
大切な人や自分自身と
どのように対話したらすれ違わないのかをお伝えしています。
今日はまた質問にお答えしたいと思います。
頂いた質問は次の通りです。
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テルヒさんこんにちは。
いつもブログを読んで、ホッとしたり
気づきをもらったりしています。
ありがとうございます。
私は旦那さんと良い家庭を作りたいと思っていて
それってお互いに自然体でいられることかな〜と
考えたりしています。
でも自然体って何となくいい感じではあるんですが
具体的にどういう感じなのかいまいちよくわかりません。
お互いに気を使わずに
言いたいことを言い合える
ということでいいのでしょうか?
でも言いたいことを言う、といっても
やっぱりこれを言ったら喧嘩になってしまう
相手を傷つけてしまうだろう
ということは言い難いです。
一緒にいて自然体でいられるってどういうことなんでしょうか。
教えていただけると嬉しいです。
Mより
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Mさん
こちらこそ、いつも読んでくださってありがとうございます!
ご質問ありがとうございます。
お互いに自然体でいられる・・・
確かに、なんとなく良い感じがしますが
具体的にそれってどういうこと?
と考えてみると
あまりハッキリ語られてないかもしれませんね。
Mさんの言うとおり
お互いが自然体でいるというのは
・気を使わないで済む
・言いたいことを言える
というのは入ってくると思います。
でも、なんでもかんでも言いたいことをぶつけてしまったら
喧嘩になるのも当然です。
きっと自然体を目指して挫折する人は
お互いに「我」を通そうとしてぶつかってしまった人ではないでしょうか。
そうすると自然体って難しいと思ってしまいますよね。
自然体について語る前に
まず「心理的安全」についてお伝えしましょう。
人が他人といて心地よく感じる場所というのは
「心理的安全」がある場所です。
そして「心理的安全」とは
・自分の感じていることを表現できる
・表現したものを否定されない
ということです。
例えば、お家のリビングルームでの会話
娘が
「コロナコロナって、もううんざりしちゃうよね・・」
と言ったとしましょう。
その発言に対してお母さんが
「そんなこと言っちゃだめよ、今は、みんなで頑張らないと。」
と言ってしまうのは、
娘さんの表現を否定してしまうことになるんですね。
似たようなやり取りが続けば
娘さんはリビングで発言してくれなくなるでしょう。
娘さんはコロナでうんざりしたと感じたわけですから
その表現が許される、というのが心理的安全です。
ここで大事なのは、表現が許されるというのは
その表現が「正しい」ということとは別だということです。
娘さんが
「コロナコロナって、もううんざりしちゃうよね・・」
という表現をした時に
自分がそう思っていなければ同調する必要はありません。
ただ、
「確かに、遊びに行けなくてうんざりしてしまうのはわかるわ。」
とその表現を肯定するだけでいいのです。
そして
「でもお母さんは、面倒だった地域の集まりがなくなって実は楽なのよ。」
というのは「あり」なんです。
それがお母さんの表現ですから。
お互いの表現が違ってもいいんです。
表現というのは「感じ方」なので
それぞれの感じ方があっていいんですね。
心理的安全な場とは
どんな感じ方でもオッケー、という空気感が流れている場のことです。
ここで大切なのは
自分の感じていることを相手に押し付けない
ということと
相手が何かを表現した時は、一旦受け止める
です。
心理的安全な場とは
そこにいる人が自由に自分の表現をできて
お互いに受け止め合える場のことなのです。
つまり、お互いに自然体のその人を受けれあう、ということです。
Mさんが言ってくれた
お互いに言いたいことを言い合える
というのは
もう少し丁寧に言えば
お互いに表現したいことを表現できる
ということなのです。
夫婦でお互いに自然体でいられる関係を作りたいと思ったら
まずこの
お互いに表現したいことを表現できる空気作り
のを目指しましょう。
自分が表現したいことを否定されない
という空気感ができると
気を使ったり
言葉を選んだりすることが減って
楽でストレスのない関係になっていきます。
とはいえ
何か方針を決めなくちゃいけない時
二人の意見がバラバラだとやっぱりもめますよね。
でも実は
結果的に自分の意見が採用されなくても
自分の感じていることを否定されない限り
意見が言えなくなるということはありません。
一番問題なのは
喧嘩することではなく
自分の表現ができなくなることなんです。
私は対等な夫婦なら、自分の意見を表現した結果
一時的に喧嘩になったとしても
きちんと自分の感じていることは表現すべきだと思っています。
その意見の違いをどうしていくのか
ふたりで取り組むことが
人間の成長や成熟を促すし
二人の絆を深めていくからです。
最終的に自然体の夫婦とは
意見が違ってもお互いの意見を尊重できる
だから喧嘩しても仲直りできる
だからなんでも表現できる
というところに行けるようになるのだと思います。
ある程度ぶつかり合って磨きあうことで
自然体な夫婦になっていくわけです。
そのぶつかり合う大前提に
心理的安全
どんな感じ方でも良い・否定されない
というのがとっても大事なのですね。
いかがですか、伝わったでしょうか。
夫婦でも家族でも
家庭が居場所になるには「心理的安全」が必須です。
本当は社会もそうなっていくといいんですけどね。
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